金木犀、秋の香り

 台風19号が過ぎ、建物の隙間から見える澄んだ青空と少しひんやりした空気を肺に取り込み、夏の死を感じていました。何だかんだ10月に入っても暑い日々が続いたしナ…。これからようやく涼しくなる事でしょう。

 

 半袖だと少し肌寒くなった秋、登下校時に香る金木犀が僕は大好きです。金木犀の甘い匂いを嗅ぐと、いよいよ秋が来たんだなあと感じます。そういえば今年はまだ金木犀の匂い嗅いで無い…まだ咲いてないのかな、とふと思いインターネットの海で調べたところ開花時期は9月中旬〜10月下旬とのことでした。ツイッターの民からも金木犀の匂いの報告が相次いでいます。今年まだ僕が金木犀の匂いを感じていないのは、夏に家出し、現在の居住区域の近くに金木犀がないだけなのかも…。あとほぼ毎日引きこもっているし…。 今日はお布団の中から金木犀の事に想いを馳せる日とします。

 

 金木犀の学名は「Osmanthus fragrans Lour.
var. aurantiacus Makino」です。学名なんて普段僕は気にも留めないけど、最後にMakino…(牧野!?マキノサン!?もしかして日本人!?)が付いていて思わず調べてしまいました。このMakino、日本の植物学の父といわれ、多数の新種を発見し命名も行った近代植物分類学の権威、牧野富太郎氏に因むものらしいです。春先に紫の可愛らしい花を咲かせるオオイヌノフグリ(犬の陰嚢の意)(名前が少し破廉恥)もこの方が名付けたそうで。大犬のふぐり…。デカタマ…。Osmanthusは「モクセイ属」、fragransは「芳香のある」、aurantiacusは「橙黄色の」を意味するらしい。「名は体を表す」人間に限らず、事物の名乗りにも、その実体が表れていることばかりでこの世は面白い。

 金木犀の別名は丹桂、桂花、踏音開言花(フミエエコトバナ)。踏音開言花、かっちょよすぎない?神道における呼び方らしい。意味合いとしては金木犀の香りに惹かれて人間が近づくときに足音が鳴る(踏音)、その音に共鳴して、金木犀が「生命力新生増強の世界」を開く(開)というもの。暑い夏を過ごして疲れた人間の体を、甘い香りで回復させる、ということのようです。ありがたい存在よね〜。人間は身近にある自然から力を得ているんやな〜。

 ちなみに金木犀は雌雄異株で日本にあるものは殆どが雄株。挿し木で増やすしかないんだとさ。ドキッ!男だらけ♂の金木犀だ…。

 気がついたら字数1000字超えてた。花言葉とかも調べたいな〜、創作に役立つので。

ほな、また。金木犀の香りがあなたに力を授けますように。